出会いそして始まり

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川を見つめながら、考え事を しているのか。 ぼーっとしていた。 まだ来ないのか・・・。 少年は時計を見て思う。 考えてみればあいつに呼ばれて来たときは、いつもロクでもないことだった。 この前なんて・・・ ――去年の夏だ。 海に誘われて、一緒に行くことにしたんだ。 ここからなら自転車で行こうって話になって、でも結構距離あるし、道もややこしいから、バスのがいいってオレは言ったのに。 あいつは、自転車の方が海に到達した達成感があるって、結局、自転車で行くことにしたんだよな。 道のことも任せろっていうから任せた。そしたら道は間違えるは、待ち合わせには遅れるはで、海に着いたのは、午後4時。寒くなってきたし、ほとんど泳げないなって言おうとしたとき、あいつ・・・水着、忘れたとか言い出しやがって、ほとんど見ただけで帰ったんだよな・・・。 ――更に去年の冬。 あいつに呼び出せられたオレは寒い中待たされたあげく、やっと来たかと思えば、あいつのオレを呼んだ理由が、かわいい女の子がいるから家を調べたい。 そんな理由でストーカーの手伝いさせられたんだんよな・・・ 習い事の帰りに後をつけていたら、途中で交番に駆け込まれたときは焦ったな。 あのときは本気で殺してやろうと思ったぜ・・・ だから今回も全然乗り気じゃないんだよな・・・ 少年がそんなことを考えていると、後ろから声をかけられた。
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