―再来―

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―7月― 世間は夏休みに入っていた―。 この日、中田組では同じ傘下にある大塚組と麻雀賭博が行われていた。 中田組の打ち手は最近、20歳になった中田忍。 相手は女代打ち『平田』。 彼女も若く、25歳だった。 この1週間毎日、中田組と大塚組は麻雀賭博をしている。 1日、半荘2回が行われ、1回のサシウマは500万。 この日で半荘合計14回が終わり、中田組は2勝12敗で5000万の負けを出した。 忍は決して萩原との対局から何も学ばなかったわけでも、精進しなかったわけでもなかった。 しかし、それでも平田には敵わなかった。
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