コーヒー、弁当、屋上

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 会社の昼休み、いつも私は屋上で弁当代わりにお汁粉を飲む。  ほどよい甘さが丁度良くてとても美味しい。  そして、近頃は仲間が増えた。 「お前、今日もコーヒーか?」 「まあな。私はコーヒーが好きなんだ。」 「よく飽きないな。」 「飽きるものか! 私はコーヒーを愛しているからな!」 「……そうか。」  つまりはそういうことか。  私は幸せそうにコーヒーを飲む彼をしばらく見ていた。 「それじゃあ、お先。」 「おう! またな。」  来月もコーヒーを飲めていると良いな。  その言葉を口には出さず、私は会社へと戻った。  1ヵ月後。  あるコーヒー製造会社が吸収合併され、紅茶製造会社になった。  彼のコーヒーは紅茶に変わった。  明日は我が身か。  その日のお汁粉は少ししょっぱく感じた。
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