死んだ魂

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「兄ちゃん、兄ちゃん起きてよ!!お医者さん呼んできたから!」 その声で夢は途切れた。うっすら涙を浮かべていた自分は、軽く拭った。 「兄ちゃん、大丈夫? 辛くない?苦しくない?」 「ああ…心配するほどじゃないよ。大丈夫だ。」 医者が弦兵衛の傷を治しているが、顔が真っ青であった。 「これのどこが、大丈夫なんでございましょうか?」 医者は、ザックリ袈裟切りにされた傷口と、刺された傷口を見て驚いている。妹は涙ぐむ。
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