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少女は街灯によってその小さな姿を露わにさせる。
黒い少し大きめの法衣を身に纏い、また、黒い魔導士帽を被った、少年と同じ金髪の少女だ。
少年はピタリと足を止め、彼女を視界に放り込む。
彼より2~3歳下で年相応の無邪気な顔をしており、その身体は細く、可愛らしかった。
彼女は少年に近づき、彼の体をつつく。
だが少年は反応しようとしなく、右手を背の刃の柄にかざした。
「君は…どこか寂しそうな顔をしてる……。」
「……………。」
少年の中で疑問が浮かんでは消え、右手を離す。
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