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「まさか、探してるのかい?」 「まあな」  そりゃあ、無理だよ。  男性は笑顔で、しかし呆れた色を混ぜ言った。 「それは言い伝えであって、最早伝説さ。あるわけない」 「まあ、暇つぶし、みたいなもんだよ」  やはり手応えがなかった。  こんなものだと諦め、アンバーは立ち上がる。 「もう行くのかい?」  残念そうに男性がアンバーを見上げた。  アンバーは苦笑いを浮かべ、ああ、と返す。 「ここは、酒がまずいからな」
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