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 しかし、それは現在、危険な行為だろう。  何故か。  世界は国と国の争いから一転し、天変地異が起こっているからだ。  街が、国が、人の力ではなく消える。  それこそ、神がそこにいるかのように。  神の怒りか、それとも憂いか。  人々は生活が豊かになるにつれ、神を神話を忘れていき。  後にはしきたりのみが残った。  国と国が争い、その最終に、天変地異。  世界は、死ぬのか。  人々の気持ちは荒れ、そうなればもちろん生活も荒れる。  神の怒りだと騒ぐ者もいる中で、禁忌を犯すのはまずい。  それでもルチルは、それを選びとったのだ。  迷うことなど、許されない――――。
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