00.プロローグ

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現実になればいいのにと思う人間もいるだろう。 俺も漫画やアニメが好きで腐るほど読んだり観たりしてきた中で そういう気持ちは分からなくもないが、 『二次元』は現実には起こらないからこそ、現実とは違う世界観を楽しむモノであって 現実があることで『二次元』というモノの価値があるような気がするのだ。 だから、俺は別に起こらなくても…、 いや、起こってほしくないという考えの方が大きいかな。 ん? なぜ俺がこんな話をしてるのかって? うん、俺もなぜこんな話をしているのかサッパリ分からない。 多分人間は、現実では起こり得ない事に遭遇してパニックになると、 あれやこれやと思考を巡らせて色々と考えるんだと思う。 そりゃあ、今の状況を考えたら現実逃避くらいしたくなるよ。 てかさせてくれ。 だって…。 「おいおい、目と口開きすぎでわないか? 顔、すっごいアホ面になっておるぞ?」 父さんのガラクタの中から、いきなり少女が飛び出してきたんだから…。 この日を境に、俺の平和だった平凡の中の平凡な日常が突如終わりを告げた。
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