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それから数週間が過ぎました。
戌威はあの後バジルから新人が来月にくると聞かされて、早とちりしていたとガックリ肩を落としていました。
相馬紳司はふとカレンダーに目を向けました。
「明日は土曜日ですね」
紳司はそう呟くと、一階から二階にあがりました。
「……、土曜日……」
その呟きを聞いていたのは、三条椿でした。
「相馬さん、土曜日に何かあるんですか?」
椿はすぐ二階に上がり、そこでテーブルクロスを直していた紳司に直接聞きました。
「あぁ、えっと、土曜日の夕方近くにギターケースを持った人がくるはずですので」
椿はその容姿に見覚えがありました。
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