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「いらっしゃいませ。あっ彩ちゃん」
「彩ちゃんって言うなぁ!」
水月彩乃介は店に入ってきて早々椿にそう言われ、激昂しました。
「珈琲!」
彩乃介はプンプン怒りながらカウンター席に座り、中にいた播磨優弥が注文を聞く前に自分から言いました。
「ん? 見慣れない……」
早くも風悠愛の姿を店内で見つけて、さっきまでの激昂ぶりはどこへやら、押し殺したような声で優弥に聞きました。
「今日から新しく入った、八月一日さんです」
優弥が言い終わらないうちに、風悠愛が彩乃介に近づいてきました。
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