序章

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長い長い、トンネルのような小道を抜けると、そこには見たことのない世界が広がっていた。 真っ先に感じたのは暗いということ。次に感じたのは星が綺麗だということだ。 あっちの世界に夜なんてものは無かったのだから、それも仕方ない。 初めての夜、それでも不思議と怖くは無い。 だって、夜なら自分の姿が気にならない。 さぁ、行こう。 この先、不安はとても大きいけれど、希望もきっとあるはずだ。 そうして、月明かりの下、小さな影は歩きだす。 日に日に月が円くなる、ある夜のこと、物語は静かに幕を開けた。
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