啄め 悪しき魂を
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「はぁっ!」 白地の着物に赤の袴。 赤茶色の髪の毛が揺れ、頬を汗が伝う。 彼の名は月隠可那晦〈ツキゴモリ カナツ〉といった。 彼の目線の先には、一本の大樹。 樹齢千年といった結構な代物である。 幹には、一枚の札。 そしてその札に短剣を突きつけて…。 グッッサァァァ!
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