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天候は雲1つない快晴ー。そんな天候に負けないくらい晴れやかな表情をした者たちが、船上で叫び合っていた。
西海の鬼こと、長曾我部元親率いる長曾我部軍の面々である。
元親)さぁて、野郎共。次のお宝を探しに行くぜ!!
手下)アニキー!!
元親は次なるお宝を求めて船を進ませていた。
元親)とは言ったものの……。
突然表情を曇らせる元親。
元親)これと言って目を引くようなお宝はねぇしなぁ……、誰かとびきりのお宝の情報、持ってねぇか?
手下たちに問う。手下たちは皆、腕組みをして、「うーん」と考え始めた。
手下1)あ。
手下の1人が何かを思い出す。
手下1)アニキ。
元親)あぁ?どうした?
手下1)こんな噂を聞いたことがあるんすけど……。
元親)どんなのだ?
手下1)はい。なんでもこの先の島に『深海の宝玉』と言われる幻の石と、唯一その石を操ることのできる『深海の女神』と言われる、それはもうべっぴんの巫女がいるって……。
元親)『深海の宝玉』に『深海の女神』ねぇ……。
少し考え込む元親。そして手下たちに叫んだ。
元親)野郎共!!次のお宝はそいつに決まりだぁ!!『宝玉』と『女神』、2つのお宝を拝みに行こうじゃねぇか!!
手下)どこまでもついていくぜ、アニキ!!
こうして長曾我部軍は目的の島に向かって船を進ませた。
元親)どんなお宝か楽しみだな……。
自然と口元が緩む。元親は期待で胸を膨らませ、海の風を全身で感じていた。
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