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――私が子供埋めない体だから!!
気づいたら私は義兄の襟首をつかんで締め上げていた。
私たちの間で、きょとんとした表情のネネが見上げている。
彼は苦しいそぶりも見せず。ただ黙って、私を見つめていた。
「何、もしかして……私に、子供ができないからって」
「そうだよ」
「何よ、それ……」
声を震わせる私に向かって、義兄がさらに、
「それに」
「何よ、今度は……」
「ミホはいつだって、ミキのものを……欲しがってたから」
その言葉に、私は言葉を失った。
あまりの事実に脱力し、彼から手を緩めた私はそのまま俯いた。
「……なんとか、いいなさいよ」
「言わないよ。俺の本心を言ったら君はきっと、俺を許さない」
「……」
「それに、ミキにとって辛いのは、ミホに……、」
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