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教室の空気が変わり、二人は互いに話すのを止めた。雄馬は大きな喪失感に、真貴也は絶大な優越感に浸りながら(もちろん雄馬には判らないが)。
それを境に教室にはぞろぞろクラスメートが入ってくる。真貴也は軽い調子で彼等と挨拶を交わし、昨日テレビでやっていたコメディ番組について話し始めた。
雄馬は挨拶はするものの、抱くその喪失感を振り払うように参考書から目を離さなかった。いや、離せかったのだ。それでいて参考書の中身は頭に入っていかないようだった。
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