運命の人は異性だけとは限らない

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「おう!海斗!大丈夫か?どうだ?格好良かったろ?」 紅戸先輩はさっきの声じゃ無くなっていた。……失せろ、の時は銀先輩より怖かったけど。 でも、すごかった。格好良かった。 「はい。大丈夫です。あの……ありがとうございます!」 それに、紅戸先輩の声は元気が出る。 「お、何だよ。笑えるんじゃねえか。初めて見たぜ」 え、先輩今なんて?今の僕……笑った? そういえば、学校に来て初めてだ…… 「よし。じゃ海斗。オレと約束してくれ。今日見たことは誰にも内緒だぞ?」 「わかりました!でも、紅戸先輩、何故……?」 訊ねると悪戯な笑顔で答える。 「何言ってんだ。ヒーローは、正体がバレたらいけないんだよ。あと、これからは名前で呼べ」 ハハハ……そう言う事にしておこう。 「ほらほら、今日はもう遅いわ。特に朽葉君。今度こそ、まっすぐに帰るのよ?」 「はい。それでは、銀先輩。青桐さん。紅……一歩先輩!さよなら!」 僕は門から出て行く。 これまで、運命なんて信じなかった。けど、この出会いは……運命だよね!!
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