-ある男-
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不思議に思って、凪は滝壺へと降りてみることにした。 岩壁にある岩棚をうまく使って、なかば滑り落ちるように降りる。 すると、さっきまで立っていた場所の丁度下に、大きなトンネルほどの洞穴があった。 そこへ、水は流れていたのだ。 洞穴にも陽は差し込み、浅く流れる水が反射し、岩壁に水紋をうつしていた。 白やピンクの花が石の間から生え、ごつごつした岩さえ、苔に包まれて輪郭は優しげだ。
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