-ある男-
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男はついでに視線を動かし、日向に干してある自分の服を見やる。 凪は鼻がむずむずした。 「はっくしょん!!」 こんな状況下でも突然、くしゃみが出る。 助けるときに凪も随分濡れた。 その様を見て、男はとうとう肩の力を抜き、その場に座り込んだ。 凪はまだ整理がつかずに、うろたえた。 「どうしたの、平気?」 「ああ。…それより…すまなかった、娘。感謝する」
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