-ある男-

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「ああ、長いことあそこに倒れてたみたいだから…」 太陽を見上げて、男は言う。 凪は慌てる。 「どのくらい!?」 「丸一日じゃないかな」 「死ぬわよバカ!!」 凪は男に近づき、その額に手をあてる。 男は目を見開いて固まっていたが、凪に再び「熱あるじゃないバカ!!」と言われ、苦笑する。 「どうしよう」 「気にせずとも良い。お陰で助かった。もうじき日も沈む、早く帰った方が良いだろう」
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