黒川絵亜莉

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『一次審査通過のお知らせ』という文字の部分から、先へ進めない。  つうか、ツウカ、通過!? Σ( ̄□ ̄)! 「やっ、やった~!」  絵亜莉は両手を上げた。そして、そのままの形で後ろへ転がる。  自信はあったが、不安があったのも確かだ。この何日かは寝付きが悪かった。  そのせいで、コンビニのバイト中は、レジに立ったままでも、寝れそうなくらいの睡魔に襲われていた。  フローリングの床に寝そべった姿勢で、A4サイズ用紙に印刷された合格通知を目の前にかざす。  二次審査は来月の下旬、9月25日。内容はライブ形式の演奏と書いてある。  ♪~♪♪~♪  着うたが鳴りだした。この曲はアラームに設定している曲だ。もう、短大へ出かける時間らしい。  絵亜莉は起き上がり、合格通知を封筒へ戻した。  やはり、キレイに開封して正解だった。
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