18人が本棚に入れています
本棚に追加
30分後~
「もう嫌や。なんでウチは折り紙やってんねん。なぁ池流もう終わりにせーへんか?」
「………」
「おい!!池流!!もうやめ………」
ヒュン
ヒュン
ヒュヒュン
なんや、あの手の動き!?
「ふー」
「あんた何作ったん?見してみ」
グイ
「お、おい。まだ完成してないから取んなって」
「………何これ?」
「いや、猿を作ろうとしたんだけど………」
「ちゃうねん!!なんで折り紙で猿ができんねん!?」
「なんでって普通だろ。こんくらい」
「どこが普通やねん?現役高校生で折り紙で猿作れんのあんただけやで。あんた天才か?」
「天才って程でもねーよ。なんなら、リクエスト出しても良いぜ」
「なら猫。猫がええな。ウチ猫好きやし」
「わかった」
「可愛くお願いするで」
5分後~
「どうだ?」
「うわ~~~。かわええな。何なんこれ?本物の猫と間違えてまうで」
「それはねーだろ。だいたいお前はやんねーのかよ」
「ウチはええねん。不器用やから。あと他にも作ってや。かわええやつ」
「しかたねーな………」
元々器用だった池流はその後1週間も折り紙を折っていたという。
最初のコメントを投稿しよう!