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最重要排除目的とは、すなわち死ぬわけだ。
「……はぁ」
と、ため息をついたその時。
プルルルル。
と携帯が鳴った。
「誰だ?」
と、携帯を耳にあてる。
「もしもし」
『あっと、明希く~ん?』
その声は高校の担任である品家(しなや)だ。
「んだよ、オメェか」
『オメェとはなんだ!? あ、今日はテメェ俺のお手伝い日だろうが!!』
「ハァ? お手伝い日って……あ……」
……そう。
この担任、狙いをつけた生徒を一週間に一回、学校の手伝いをさせているのだ。
今日は、明希の日。
「今日は無理っすね」
『無理だとォ~! ならば……お前が告白された時、フッタ時のセリフを公開してやろっかな~ん』
「ふ、ふざけんな! 俺も嫌だがしたヤツの方が一番の罰になるだろ!!」
『だったら来いよ~。待ってるぜ?……ブツッ』
(ふざけやがって……)
パン、と携帯を閉じる。
ふとサーナを見ると、身体を丸めてスースー寝ていた。
そのでこをツンツンとつつく。
「おい、起きろよ」
「ふにゃーん……」
と、耳をピクピクさせるだけで起きる気配がない。
……ならば。
「起きろやコラ!」
と、明希は手をサーナの脇に入れ、持ち上げた。
そして揺さ振る。
「起きろォ!!」
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