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俺の年はもうすぐ40……。
バイクに乗り始めたのは14、5歳の時に悪友の兄貴に勧められたからだ。
もっともそんなバカも長くは続かない。
その悪友の兄貴はマルソー同士の抗争でとうとう人を殺っちまって少年院。
その悪友はカタキを恐れてどこかへ飛んでいってしまった。
悪友が居なくなり自然とバカな事から離れて行った俺はそれからフツーの高校生となんら変わらない高校生になった。
はっきり言って退屈な毎日だ。
命を実感するようなスリルもなければ危険もない。
こんな日々で良いのだろうか。
そんな日々が三年程続いたある日。
友人が学校にいきなりバイクに乗ってやって来た。
車種はカワサキ ゼファー1100。
このバイクを手に入れた喜びで友人はそれ以来学校に来なくなる。
聞くところによると毎日朝から晩まで走り回っているらしい。
久々に会って話をする。
「やめておけ。死ぬぞ」
と一応はクギを刺すが……。
「知ったこっちゃねぇ」
と聞く耳持たず。
ははあ、これではどうしようもない。
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