2人が本棚に入れています
本棚に追加
修平はゆっくりと優馬に近付くと、彼の肩を掴んだ。彼自身がしゃがみ込んでいた時には気付かなかったが優馬の体は震えている。顔を見ると今にも泣きそうな顔だった。
「言えない……、言えないんだ。修平はいいよね、一度見ただけでなんでもできるし。僕が何回も練習しないとできなかったやつまで簡単に踊れる。修平が後継者なら良かったんだ。僕は君みたいな人になりたかったよ」
優馬はそういうと走り出した。数分するとその姿は修平には見えなくなった。
修平はその優馬の泣きそうで何かを堪えるような悔しそうな表情を見て彼を追いかけることができないまま優馬を見つめていた。
最初のコメントを投稿しよう!