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背を向けた状態で布団は剥いでしまったのか全身を丸くして寝ている。 まるで猫みたい… その姿にそっと布団を被せると洋服を持ってユニットバスに向かう。 私は決めていた。 この3ヶ月でちゃんと気持ちを伝えようと。 なんなら今日言ってしまおう。 受け入れてくれるだろうか… ここに来るなと言われたあの日から何かが私の中で吹っ切れた。 それから私は日下部さんに結婚を断わろうと会うことにした。 あの日の次の日に約束をとりつける。 ───────── ──────── 「今日はお時間を作って頂いてありがとうございます。」 深々と頭を下げる。 「そんな~。俺の婚約者が会いたいって言ってきてくれてんだから時間なんかいくらでも作るよ。」 上機嫌の雪くん。 お見合いから毎週日曜日は私と雛を連れて色々な所へ遊びに行ってくれる。 、
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