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「……ん…」
少し掠れた声に起こしちゃったのかと見る。
すると寝返りをうっている姿が移る。
あ~よかった。
ホッとしてまだ余っているビールを袋から出してベッドに乗っかる。
ベッドの上から綺麗な寝顔が見える。
ギシー
ベッドの軋みを気にしながらも三上さんへと近付く。
長い睫毛が微かに揺れる。
フンワリと漂う俺と同じシャンプーの香り。
シャラー
三上さんから聞こえる何かの音によく目を凝らす。
あ…
俺のあげたネックレス…
鍵穴のネックレスがパジャマの襟に引っ掛かっていた。
あぁ…
どうして着けてんの?
それ、俺があげたやつだよ?
ずっとつけてくれてんの?
身を乗り出してそっと襟からネックレスを手にとる。
誰か違う人からのプレゼントだって勘違いでもしてるのかな…
もしかして気づいてないとか?
それでもこうやって着けてくれてる事に胸の奥の方がくすぐったくなる。
その姿が愛しくて愛しくて。
叶わない恋にそっとネックレスにくちづけをした。
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