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指を離し、そのまま手を頬へと滑らせた。
───その時。
「沖田さん。いるか?」
「!」
総司は驚き、慌てて香から手を離した。
「さ、斎藤さんですか?どうぞ」
総司がそう返事をすると、障子が開いた。
「朝餉の時間だが」
そう言って香を見た。
「なんだ…起きないのか?」
「はい。揺さぶってみても起きなくて」
「そうか」
斎藤はそれだけ言うと、香の傍へ腰を下ろした。
そして────
「露桐!敵襲だ!起きろ!」
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