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話が一段落し、拓司が持ってきたケーキを食べる事にした。
圭吾は、違う所からイスを持ってきて
今度は紅茶を入れ、3人でケーキを食べ始める。
「おっ、うまそうなケーキだな~拓司ありがとう」
「いいえ、お口に合えば良いのですが」
3つ買っていたので、それぞれ分ける。小ぶりの丸い形のケーキだ。
「「「いただきます」」」
まず、圭吾が一口、フォークで食べる。
「おっ、これ桃だな」
そして、龍巳も食べる。
「本当、桃ちゃんだ」
「!!!」
その言葉を聞いた途端、拓司の身体がビクンと反応した。
「あれ?龍巳さん、桃ちゃんって言うんだ?」
圭吾が、龍巳の顔を見る。
「あっ、はい。癖なんですよ。もう、この年齢で“桃ちゃん"はないですよね」
「!!!」
再び、拓司の身体が反応する。
その時、拓司の様子が、少し変だと、圭吾が気づいた。
「あれ?拓司、どうかしたのか?」
「え…い、いえっ」
「そうか?なんか変だぞ?」
「大丈夫ですっ」
拓司は、口では、そう言いつつも大丈夫ではなかった。
そう。拓司の身体は、龍巳の言う『桃ちゃん』に、反応してしまう身体になっていたのだ。
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