ChapterⅠ

3/15
前へ
/142ページ
次へ
……嘘は言っていない。 この顔とこの身長のせいで、何度損したことか。 いや、得もしているか。 俗に言う童顔、周りの人からは時に『カワイイ』とも言われる。 その他には、『粉ミルクの匂いがしそう』だ。 ……朝からする話ではない気がする。 それに合わせて身長も一般高校男児とは頭1つくらいの差がある。 うん。ちっちゃい。 俺は背伸びしながら小学生フェイスを見て、その後自慢の短髪に寝癖がないか確認。 あまり必要ないはずだが、無意識のうちにしてしまう。人はこれを癖と呼ぶ。俺もだが。 そんなこんなで俺の高校生活の必需品であるブレザーを着て、部屋を出る。 あっ、俺の『寮』の部屋ね。 だって、 俺の通う『東之京国立魔術学校』は全寮制の高校だもの。
/142ページ

最初のコメントを投稿しよう!

292人が本棚に入れています
本棚に追加