ChapterⅠ

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「確か……15才未満では魔力をうまく制御出来ないから、高校から魔法を習うんだよな?」 転移装置に乗り、1階に着いて歩き出した時、影司は俺に訊いてきた。 「ああ、そうだ」 法律で、15才未満への魔法教育は禁止されている。 影司が言った理由と、そもそもの魔力の限度が低いためらしい。 力の強い貴族、つまり高名な魔術師なら独学のような形で教育していることもある。 俺達には関係ないことだが。 ───── ──── ─── 「おっ、着いたな」 俺達の目の前には要塞の如く聳える『東之京魔術学校』教室棟。 この学校は巨大な円形の敷地を持ち、北側に教室棟、東側に職員・実習棟、南側に寮、西側に食堂がある。 中央にはグラウンドがある。ここで実戦を想定した練習を行う人もいるらしい。 街中にはいないが、森や川などの近くには魔物も存在するためだ。
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