始まり

9/14
前へ
/148ページ
次へ
『早く行くでござる!』 さっきより元気な市子.そんなにお腹空いてたのか? 『はいはい.市子.これ着な』 ジャンバ―を渡す 『これをどう着れば良いでござる?』 『着せてやるよ.後ろ向きな』 『承知でござる』 『こことここに腕通して…完成だ』 『簡単でござるね』 『だろ(笑)ほら.行くぞ』 『お供するでござる』 外に出た瞬間からはしゃぎっぱなしの市子.室町時代には無いものばっかりだからな 『これはなんでござる?』 俺がさっき言った言葉はもう市子の頭には無いみたいだ 『それは電柱だ』 『これはなんでござる?』 『それは看板だ』 『なぜ夜なのに明るいのでござる?』 『街灯やらが沢山あるからな』 『街灯でござる?』 『あの上にあるやつだよ』 『へぇー.正太郎殿.あの明るくて速い物はなんでござる?』 『あれは市子の時代で言う馬車だな.車って言うんだぞ』 『車でござるか…馬車はあんなに速くなく光らないでござる』 『時代は変わるんだよ.今度乗せてやるよ』 『本当ですか!?』 そんなに目を輝かせるなよ(笑)なんか嬉しいな 『ほら.コンビニに付いたぞ』 『コンビニでござる?』 『色々売ってる店だよ』 ウィィン― 『正太郎殿!襖が勝手に動いたでござる!!』 いちいちうるさい奴だ(笑) 『これはドアの友達だ』 『凄いでござる…』 俺も市子の時代に行ったら驚きの連続なんだろうか?
/148ページ

最初のコメントを投稿しよう!

601人が本棚に入れています
本棚に追加