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「ねえ、やめようよ…」
一人の少女が震えながら、そう呟く。
日中いやと言うほど俺達を照りつけていた灼熱な太陽光は、ただの月光となり、頭から降り注ぐ。
俺達は、ゆっくりとある場所に向かっていた。
今は夏休み。
その定番である、肝試しをしようとしているのだ。
もともと、決めてあった墓地の入口へ来た。
一緒に連れてきた少女はもうすでに泣きそうだ。
まあ無理はない。
ヒューと吹き抜ける風は冷たく、俺達の肌を軽く刺激した。
なぜこんな遊びをするのだろう?いや理由なんてない、ただ面白いからだ。
幽霊なんているはずがない。
俺達はそう思い、足を踏み入れた。
普通、大人数の場合は何人かに分けて入って行くもんなんだが、4人しかいなかったので、今回は全員で一斉に入ることにした。
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