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「おいおい…超能力を習得できて、なおかつオーバーランクって…。いくらなんでも話がうますぎないか?」
「それでは能力名を発表します。」
「聞けよおい!」
こちらの話をまったく受け付けないグレ子に対して口調が荒くなるが、黒井はなんとか落ち着いてグレ子の話に耳をかたむける。
「それでは発表します。能力名 一方通行(アクセラレータ)
発動効果 ベクトル操作
です。」
黒井はその言葉を聞いて少し体が固まったが、次の瞬間、体が激しく震えた。
「え…一方通行(アクセラレータ)?嘘だろ…!?俺があの人と同じ能力を!?」
「はい。とある魔術の禁書目録という小説にベクトル操作というユニークな能力が登場していたので私達なりにアレンジを加えて作成した能力です。まぁアレンジと言っても小説版の一方通行(アクセラレータ)の能力の性質を変えているだけですがね。」
「え?なに?ということは小説中の一方通行(アクセラレータ)とお前が今から俺にくれる一方通行(アクセラレータ)は効果は同じだけど性質は違うのか?」
「そういうことになりますね。ですから小説版の一方通行(アクセラレータ)のように黒い翼を出したり天使化なんぞできません。」
「へー…」
一方通行(アクセラレータ)
とある魔術の禁書目録という小説に登場する最強クラスの能力。
もちろん黒井はこの小説のファンで、一方通行(アクセラレータ)には昔から憧れていた。
一方通行(アクセラレータ)と呼ばれるこの能力はベクトル操作という強力な現象を起こすことができる。
運動量・熱量・光・電気量といったあらゆるベクトル(向き)を触れるだけで変換できる脅威のスキル。
たとえば大気のベクトルを操作すれば、台風並みの突風や竜巻を作り出せるし、自分の体の運動量のベクトルを操作すれば軽いパンチでも鉄筋コンクリートに穴を開けられる。
あらゆる応用性に長けた能力なのだ。
しかし一番この能力を最強に至らしめる効果がある。
それは「反射」と呼ばれる絶対防御の膜を体中に自動展開することができるのだ。
つまり重火器や、鈍器や刃物、そして核爆弾を使ったとしても、体に触れる前にベクトル(向き)を変えてしまうので、
全て反射してダメージを受けることがないのだ。
しかもこの反射膜を自動展開していれば寝ている時でも攻撃を食らうことはない。
攻だけではなく防も最強なのだ。
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