382人が本棚に入れています
本棚に追加
「いいのかよ…こんな強力な能力を俺なんかに授けて…」
「構いません。それとあと一つ…演算処理について説明します。」
「演算処理…」
超能力という神の如き力を使うには、「念じる」とかいう簡単な方法では引き起こす事ができない。
演算処理。つまり超能力を使うには、その超能力で起こす現象の数式を頭の中で演算しないといけないのだ。
たとえ超能力を持っていても高度な演算処理ができなければ能力を発動することができないのだ。
黒井の読んでいる「とある魔術の禁書目録」のキャラクター達も演算処理をして能力を発動させていた。
「まってくれグレ子…。俺はいつも、数学のテストで赤点をとっている男だぞ?高校の数学もできない奴に超能力が引き起こす現象の数式を演算処理するなんてできるわけないだろ!!」
「そんなことは分かっています。ですから一方通行(アクセラレータ)とは別に演算処理能力も差し上げます。」
「え!?まじで!?」
「ええ。しかも一方通行(アクセラレータ)には、より高度な演算処理能力が必要になるので、あなたに差し上げる演算処理能力は通常より大幅に高めになっております。」
グレ子の説明を全部聞き終えた黒井はしばし呆然としていた。
そんな黒井を見たグレ子は最後にこう告げた。
「あなたには頑張ってもらいますよ。我々の未来のためにも…」
「は?どういうことだよグレ子!!おい!!」
黒井はグレ子に近づこうとしたが、眩い閃光が黒井を包み込む。
「時間です。また会う日までさようなら。」
「おいまてよ!!まだ聞きたいことが山ほど…!!」
黒井の虚しい声が響くが、夢は終わりを迎え、黒井は静かに目を覚ました。
最初のコメントを投稿しよう!