第一章 夢の中で得た夢の能力

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■ ■ ■ 太陽が半分沈みかけた放課後。 黒井と加藤は学校の屋上で人を待っていた。 「アトミの奴遅いな。」 「掃除だろ。あと少しで来るさ」 黒井は綺麗な夕焼けの空を見ながら呟いた。 「お前さぁ…超能力者になっちまった俺と…今まで通りの仲でいてくれるか?」 黒井の意外な言葉に加藤は軽く答える。 「なんだよ急に…別にお前がカエルになろうが、ザリガニになろうが俺はお前の友達だよ」 「気持ち悪」 「そのままそっくり返す。」 2人は笑いながら同じ空を見つめた。 加藤と黒井は別に以心伝心するほどの中ではない。 気が合うわけでもなく、趣味が合うわけでもない。 しかし黒井は加藤といつも一緒だった。 なぜか加藤と一緒にいると気が安らぐのだ。 加藤も一緒だった。嫌なことがあってモヤモヤした時でも、黒井と少し話すとすぐにモヤモヤが取れる。 加藤は黒井がよかったし、黒井は加藤がよかった。 つまり2人は大親友なのだ。
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