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「見ちまった…」
とある高校の教室内。
授業と授業の間の休み時間。普通の生徒なら、次の授業の準備をしたり、友達と会話したり早弁したりと学生らしい行動をとっているだろう。
しかし黒井勇太だけはちがった。
顔から大量の汗を流しブルブルと震えていた。
「見ちまった…見ちまった!あの…あの夢を見ちまった…!!」
黒井は自分の席から立ち上がろうとするが余りの興奮状態と緊張で体が動かない。
「おい…黒井どうしたんだよ。顔色悪いぞ?」
黒井勇太の異常な精神状態を見抜いた、幼なじみの加藤拓也は恐る恐る黒井に話しかける。
「加藤か…実は…例の夢を…あの夢を見ちまったんだよ…!!」
「夢って…お前まさか!?」
黒井勇太がその夢を見たのは数分前の出来事であった。
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