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彼女は流しっぱなしのシャワーの中、タイルの上に蹲(うずくま)っていた。 塾の帰り道。 時間は9時を少し過ぎた頃。 入試が近づき、最近は塾帰りはいつもその時間になっていた。 いつもなら父親が迎えに来るのだが、急な出張の為、迎えに来る人はなかった。 だが、いつもと変わらない帰り道。人通りは少ないが、後ろを歩く数人の男性の談笑が聞こえてきていて、それ程心細いとは感じてなかったのだ。 それは突然だった。 路地への入り口の前を通り過ぎた直後、後ろから複数の手が彼女を捕らえたのだ。 突然の事で、彼女は何が起こったのか分からなかった。 その手は彼女を暗い路地へと引き摺り込む。慌てて叫び声を上げようとするが、既に口は塞がれ、くぐもった声しか出ない。 手足は押さえ付けられ、身体の自由は奪われていた。 彼女は必死で抵抗するが、男達の力は強く、逃げる事は出来ない。 激痛が彼女を襲った。悲鳴を上げるが、それすらもくぐもった音にしかならない。 彼女は自分の意思とは無関係に、ただ乱暴に、身体に男というものを知らされたのだ。 男達は彼女の中に自分達の体液を流し込むと、歓声を上げながら立ち去る。汚れた路地の上に、汚れた彼女を残して。 彼女は身体中を走る激痛に動く事も出来ず、ただ、そこに転がるだけだった。
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