十三番隊

14/17
前へ
/155ページ
次へ
恋次はため息をついた。 そして一言、「一之瀬仁」と呟いた。 「……………まさか貴様…」 「そのまさかだ、ルキア」 名前を呼ばれたルキアは怖くなり立ち上がろうとしたが、また腕を掴まれ胸に引き寄せられた。 「今なら言い訳聞いてやるぜ?」 恋次がルキアの耳元で呟いた。 「っ……いつもそうやって言いながらも不機嫌になるくせに…」 「言えよ」 間髪入れずに帰ってくる返事。 「……書類届けたら抱きしめられて、…された」 「へぇ…で喜んで部屋を出たわけだ」 「ちがう、喜んでなど…」 恋次の目を見ると据わっている。 それにますます恐怖する。 昔から恋次はそうだった。 他の男と何かしていると必ず後で嫉妬し不機嫌になる。 いつもは優しいのにこの時は怖い。
/155ページ

最初のコメントを投稿しよう!

85人が本棚に入れています
本棚に追加