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ずっと俯いていた顔を
上にあげると
空にはポツリと真っ暗な中に
月が浮かんでいて
闇の中でも
たった一つで
きれいに自身の光を放って
輝ける月が
何だかうらやましく思えた。
…オレも…
いつかはそうやって
一人でも
つよくなれるかな?
いつの間にか
自分のアパートの前に着いていて
「よしっ」
階段を目の前に気合いを入れて五階にある家まで
上る気力を奮い起こす。
いつまでもうだうだ考えてたら
ダメ。
上りきったら
きっとまた
明日から頑張れると信じて
一段一段大切に上る。
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