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係員が息を切ってやって来た。
「さっき電話を…これ…」
「変わってくれ」
係員に心臓マッサージと人口呼吸を任せ、佑哉はAEDの準備をする。
「―雅…お前は純一の母親だろう?」
「―……」
「しっかりしろ。お前が信じてあげないでどうする」
「―あ…」
「大丈夫だ、俺が必ず助ける。信じろ!」
「―佑哉…」
雅は頷いた。
「離れて」
純一の胸にマッサージ機をあて、ボタンを押す。
純一の体が跳ねる。
しばらくすると、純一の口から水が出て、咳をした。
「純!!」
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