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「馬鹿ね。そんなこと、絶対無理よ」
「―みたいだな。全く、仕方ない奴だ」
佑哉は笑い、雅の頬に触れる。
「―俺は…あの時、死んでしまいたかった」
「佑哉…」
「―でも…またお前に会って、この子に会って…」
純一の手を握りしめる。
「生きる希望が出来た」
「―佑哉…」
「雅…俺を信じてくれてありがとう。そして…純一を生んで育ててくれてありがとう」
雅の髪を撫でる。
優しい瞳で雅を見詰めている。
「―私を恨んでないの…?」
「最初からお前を恨んでなんかいないよ。それよりもずっと強く愛していたから」
涙が止まらない。
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