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題名 PM2:50
2011/03/12 00:48:09投稿者:時の番人Й見習い
―――AM12:00.
この便であの子があそこへ帰らなければ...
3月9日の夜に彼女はやってきた。
彼女と私は唯一無二のダチだった。
だけどある日彼女がいなくなってしまった。
彼女は、親の都合で遠い地へ・・・
彼女は福島。
私は大阪。
泣いた。泣きまくった。
一人になった―――
ある日手紙が届いた。
―拝啓ミキ様―
一度、故郷に戻ろうと思います。
また、一緒に遊んでね。
私は、顔をくしゃくしゃにして喜んだ。
彼女と過ごした2日間は楽しかった。
だけど・・・
すべての出来事に終わりがあるのは定めだ。
―――またね。
この一言が彼女のお別れの言葉だった。
もう、二度と聞くことが出来ない、
やさしくて、強くて、それでいておじけない声。
――PM2:50。
彼女はいた。
私の前に。
昔のように無邪気な私と一緒に...
そして、私に一言
『バイバイ』
彼女は霧のように消えた。
あれは夢だろうか?
―――!!!
お母さんがせわしなく駆けてきた。
「ミキ!!あんたの親友のマドちゃんが地震で・・・・・。」
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