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幸子、お前はいつ私を忘れるのだろうか
戦後何年か後に結婚し、子供を授かりお前が妻で本当に良かった。
最近お前は医者から「認知症」と診断された。お前が外に出る時も私は側に居ないといけない。この前の様に、道に迷うからだよ。
この前ついに、息子が誰かさえも分からなくなったんだね。
私にできる事はお前とずっと一緒にいること、お前の手を握ってあげることだ。
幸子、一人で逝かないでくれ
私を一人にしないでくれ。
お前が逝ったら、私は一人になってしまう。私を一人にしないでくれ
幸子、私の事を忘れないでくれ
この手の温もりを忘れないでくれ
私の名前を呼んでくれ
私とずっと居てくれ
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