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「そんなものまであるのかよ・・・」
将人が取り出したのは真っ黒い黒光りした拳銃だった。
「ああ。これ重いし本物だぜ」
「でも、将人そんなの使えるのか?」
「まぁな。昔海外に旅行に行ったときやらしてもらったことがあるんだ」
将人はそう言うと拳銃をポケットに直した。
「どうした麻里?大丈夫か?」
さっきから麻里が暗い顔して俯いている。
「うん。私達本当に人を殺さなきゃいけないのかな?って。もしかしたら、夢なんじゃないのかな?って思っちゃって」
俺と将人は何も言えなかった。
「そうだよな。今まで普通に生活してきたのに、いきなり殺し合えって、無理があるよな」
俺は、俯いて元気のない声で言った。
「でも、これは現実だ。現に体育館で1人死んでる。やらなきゃ俺らがやられるんだ」
将人は俺達に厳しい眼差しを向けてそう言った。
「将人は凄いね。こんな状況でそんなこと言えるなんて」
「凄くなんかねぇよ。」
俺達が暗い会話をしていると放送が鳴った。
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