第一章

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「将人やめなよ!」 麻里が将人を止めにかかった。 「何で将人は人を殺せるんだ?俺には出来ない」 俺は弱々しい声で言った。 「守りたい人がいるからだ。お前にもいるだろ?」 将人は麻里を一瞬だけみた。 将人も麻里のことが好きなんだ。 そして、俺が麻里のことを好きなことも知ってる。 「ああ、いる。でも!人を殺すのが怖いんだ!!人を殺したら俺の中の何かが変わりそうで!」 俺は声を荒げた。 「それでも、やらなきゃダメなんだ。生き残るためには、大切な人を守るためには。」 「将人は強いな」 「強くなんかねぇよ」 「俺も大切な人を守るために覚悟を決めるよ」 俺は、覚悟を決めて立ち上がった。 「二人で絶対に守ろうぜ」 将人は右手を出してきた。 「ああ」 俺も右手を出し、将人の右手を握りしめた。
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