第一章

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「何かよくわからないけど、仲直りしたんだね」 麻里は微笑んだ。 「ああ。心配かけて悪かったな」 「本当だよ。将人が龍司を殴ったときどうなるかと思ったよ」 「俺もまさか殴られるとは思わなかったよ」 「だから、悪かったって」 将人は申し訳なさそうに謝った。 「何か日常みたいだな。俺と将人が揉めて麻里が止めにかかるって」 俺は懐かしくむように言った。 「そうだね。いつも通りの日常みたいだね」 麻里も俺と同じ懐かしくむように言った。 「だが、もうその日常は消えたんだ」 将人は自分達が殺した少女をみた。 俺と麻里もさっきまで生きていた少女をみた。 「うっ」 すると、麻里が気持ち悪そうにその場にうずくまった。 初めて人が死んだのをみたんだ、気持ち悪くなるのも当たり前だ。 平気にしていられる方がおかしい。
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