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「何かよくわからないけど、仲直りしたんだね」
麻里は微笑んだ。
「ああ。心配かけて悪かったな」
「本当だよ。将人が龍司を殴ったときどうなるかと思ったよ」
「俺もまさか殴られるとは思わなかったよ」
「だから、悪かったって」
将人は申し訳なさそうに謝った。
「何か日常みたいだな。俺と将人が揉めて麻里が止めにかかるって」
俺は懐かしくむように言った。
「そうだね。いつも通りの日常みたいだね」
麻里も俺と同じ懐かしくむように言った。
「だが、もうその日常は消えたんだ」
将人は自分達が殺した少女をみた。
俺と麻里もさっきまで生きていた少女をみた。
「うっ」
すると、麻里が気持ち悪そうにその場にうずくまった。
初めて人が死んだのをみたんだ、気持ち悪くなるのも当たり前だ。
平気にしていられる方がおかしい。
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