始まりは余裕なく

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「え、居ません…けど」 「そっか。僕が見るに用心した方が良いね、里桜くんも」 「「?」」 訳が分からず、問いかけようとすれば既に職員室に着いていたらしく歩人さんに人差し指で口を閉じるよう指示された ツインテールしているからか、女の子っぽく見えるんだよね 可愛いっていうか美人っていうか… なんでこんな格好してんの? 「失礼します。転校生の2人を連れて来ましたので、担任の先生方をお願いします」 ハキハキとした正しく優等生らしい感じが伝わる声で担任となる先生達を呼んだ 凄いな、と関心したのも束の間、それは直ぐに打ち消された 「悪い。忘れてた」 「はぁ?ふざけんなよ、昨日やれっつったのはテメェだろうが。ああ?」 「だから悪いって言ってんだろーが。この似非優等生が」 「んだと!?この似非教師っ」 「誰が似非だっつーのっ!ちゃんと仕事してんだろうが、あほんだら」 まだ30前半ぐらいの男性が職員室から出てきたと同時にケンカが始まった うるさっ 「先生、黙らないとその口を二度と開けない様にこの世から葬るよ?」 「ケンカはダメだよっ、千那さんっ」 同時に仲裁に入る里桜と歩人さん なんか偉い差があるな… 「とにかく、さっさと教室教えてやれよ。バカ教師」 「はいはい、言われなくともそのつもりだよ。糞が」 ちっちぇケンカだな 言ってやろうかと思えば、今度はお爺さんみたいな人が出てきた どうやら里桜のクラスの担任らしい 「海里、また後でねっ」 元気よく手を振り去っていく里桜 俺はさりげなく手を振って返してやれば、あの先生のやる気のなさそうな声がした 「さて、俺達も行くかー」 「真面目にやれよ」 「うっせーな、黙っとけ」 「口が有る限り人間は喋り続けんだよ」 「縫い付けてやろうかテメェ」 バチバチと火花が散る間に俺は面倒ながらも割って入った 「こんな事をしてる場合かよ」 すると2人は睨み合いながらも、そのケンカを終わらせ、その場を別れた 俺のクラスは1年B組、里桜は1年G組… 結構離れたな… .
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