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途中で休憩を挟みつつ、歩くこと数時間。
「あれは、街壁…!」
遠くの方にそれを見つけたオレは声を上げた。
この世界の街々には、魔物の侵入を防ぐための壁や梁が街を囲むように建っているのが特徴だ。
「ここまで来れば後は彼処目掛けて駆けるだけだ!」
オレは鐙に足を掛けゲイルに乗り込むとリーナのてを引く。
「っしょ」
オレの後ろにリーナを乗せ、目線を下に向ける。
「オービィ、着いてこいよ?」
「オウッ」
そして、右足でゲイルの胴を叩く。
「ブルルゥ!」
勢いを付けたゲイルは、疾走開始。
オービィは、やや後方を追走して来た。
『俺っちがぶっちぎってやるッス!』
『ふん、言ってろ』
水面下でこの2匹が小競り合いをしていたのを知るのは、少し後のお話し。
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