唐突な消失…

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しばらく考えてみたが…。 答えの出る気配が一向にない…。 何故自分がこんな状態になっているのか?。 ……全くわからない……。 むしろ思い出そうとすればする程、遠ざかっていくような…そんな気がする。 くそっ………………… 何も思い出せない自分にイライラしてつい手に力が篭った あっ…… 手の指が…動くようになった…足も…… 時間が経つにつれ、身体の感覚が徐々にシンクロしていく…――。 顔の感覚もようやく戻り、その時はじめて自分の顔を布が覆っているのが分かった。 あれ…これ…もしかして…包帯か??… かろうじて右腕が動くようになってきたので、包帯を解く為に顔に手を伸ばした。 シュル…シュルシュル…シュル…… 長年暗闇に居たような錯覚を起こす程の強烈な光が両目に差し込んだ…。 うぅ…まぶしい… 目が慣れるのに多少時間が掛かったが、その間に身体が動かせるようになり、目が慣れた頃にはもう上半身を起こせる程、身体と感覚がシンクロしていた。 周囲を見渡した……―――。 全身には包帯が巻きついている(服は患者用のヤツか?)… 俺の寝ていたベッドの横には点滴やら心電図やらが備え付けられている…… 見た感じここは病院の個室だな… 俺は事故か何かでこうなってしまったのか? …と、俺は即座に考えた。
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