プロローーグぅぅっ!

2/9

103人が本棚に入れています
本棚に追加
/17ページ
(ここ……何処だ……?)  オレの眼の前には白一色が広がっていた。上や下、左右があるのか解らない位に。ついでに体が動かせないし……。何でこうなっているのか分からないけど取りあえず自分の事を覚えているか確認しよう。  えーと、オレの名前は姫御弐 晴香(ヒメオニ ハルカ)、14歳。名前から女だとよく間違えられてしまうが男だ。髪は灰色で後ろで結んであって眼は右、左の順に緋色と碧。それから容姿はまぁ、普通。強いて言うなら親友から少し女顔っぽいと言われる程度だな。最近──いや、昔からの悩みは隣の家に住む従姉四姉妹の事。うん…。ちゃんと覚えているな。それにしてもこんな状況なのに結構冷静なんだな……オレ。が、しかし。しかしだ。今はそんな事はどうでも良い。確か朝────………‥‥ [recollect......action.]  オレ──姫御弐 晴香の朝は隣に住む従姉の妃神(キガミ)四姉妹の誰かに起こされて始まる。別に自分で起きられるが起こされた方が絶対に良いことは生まれて14年間で学んだことだ。 というか──今朝はもう始まっていた。 「ン゙ーーッ//!?ンーッ!」 「ン…///レロ……クチュ……///……プハッ///」  三女、妃神 刹那(セツナ)17歳の熱烈な攻撃(?)によって。……セツねぇの攻撃の仕方は言わない。言いたくない。察してくれ……軽く泣きたくなるから。 「起き……た……?ハル。」 「ゼェ……ゼェ……し、死ぬかと思った……。はぁっ…起きたよ。セツねぇ。おはよう。」 セツねぇの朝の攻撃から回復したオレは軽く息を付いて起きた事を緩く微笑む彼女に伝える。そして──『おはよう。』 そしたらセツねぇも 「ん………オハ。ハル。」 と返してくる。セツねぇが起こしに来る朝は大体こうやって始まる。  他の姉妹三人が起こし来る時はミィねぇ、ルーねぇにアサねぇのそれぞれ違った起こし方で朝が始まるのだけど。  
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

103人が本棚に入れています
本棚に追加